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二酸化炭素(CO2)の添加
最終更新日:2000年10月13日
 



 よく質問されることに,「CO2は添加しないといけないですか?」ということがあります.私なりの考えに基づいて答えると,「必ずしも必要有りませんが,添加すれば育成できる水草の種類が飛躍的に増えますし,水草の状態が良くなることは明らかです.」水草によってはCO2の添加によって成長が促進されて伸びすぎ,管理しづらくなることもあります.例えば,ハイグロフィラ等はすぐに成長して,週一回のトリミングでは間に合わなくなります.また,いわゆる陰性水草類は光量が少なくてすむ訳ですが,この種の水草は通常の水槽水に含まれるCO2でも十分なので,わざわざCO2を添加するのは無駄と言うことになります.特に,アヌビアス類とクリプトコリネの一部はそうです.モス類,ミクロソラム類は,CO2の添加によって状態が良くなりますが,添加しなくてもそれ程問題にはならないでしょう.CO2の添加の有無とその量は,水草の種類・状態等によって変化させるべきです.特に,光量が低い水槽では,光合成が十分にできないためにCO2を多く添加しても無駄になってしうばかりか,水槽全体のバランスを崩して,魚やエビ類を死亡させたり,忌まわしいコケの発生原因となることもあります.

さて,CO2の添加方法には以下のような方法が知られています.初期投資額は別にして,単にランニングコストが掛からないと思われる順に並べると,

  1. 大型ボンベ連続添加式
  2. 発酵式
  3. 小型ボンベプッシュ式
  4. 小型ボンベ連続添加式
  5. 電気式
ではないかと思います.
 このページでは,CO2添加方式の得失について,私の経験とこれまでに得た知識を基にその概要をまとめてみます.

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大型ボンベ連続添加式

 通称ミドボンと呼ばれる緑色をした業務用大型二酸化炭素ボンベ(容量は1L〜 様々あるようです)に大型ボンベ用レギュレータを接続してCO2を連続添加する方式です.大型ボンベとそれ用のレギュレータを用意しなければならないので,導入コストはすこぶるかかりますが,ランニングコストは最低です.ボンベは,酸素屋,酒屋などで取り扱っており,レンタルと買い取り式があります.買い取り式の場合,ボンベの容量によって1万円位〜程度のようです.また数年に一度の定期点検が義務付けられているそうです.レギュレータは,ADAやジャレコ製のものが熱帯魚店で1万円強で入手できますが,ボンベを酸素屋で購入するのであれば,その際に問い合わせると割安なものを手にできるかもしれません.しかし,この場合は必ず減圧されることを確かめておく必要があります.ボンベは,かなり場所をとりますし,配置場所を考えないといけませんが,数年に一度生じるであろうCO2の充填料は格安です.このほかに,連続添加の時間を制御するには,電磁弁やタイマーが必要になります.最初は手動制御でどうにかなるので,徐々に買い足していくと良いでしょう.最初からこれを導入するのは止めておいた方が良いと私は思っています.長期的に大量のCO2を使うようになって,以下の方法で飽き足らなくなったら導入する価値はあると思います(そういう場合にお勧めです).

発酵式

 砂糖とイースト菌が発酵するときにCO2を出すのを利用した添加方式です.空いたペットボトルなどを利用して自作できますので,砂糖とイースト菌代程度ですみますので格安です.詳しいことは,インターネット上で検索するといくつかのサイトが見つかりますので,詳しい作成方法は省略します.この方式の場合,CO2の添加量を人為的に制御できません.また,昼夜発酵し続けます(電磁弁やバルブを途中に入れて制御できますが,ペットボトルなどの容器内の圧力が高くなることが予想されます.この場合には,炭酸飲料のペットボトルを使えばある程度の内圧には耐えられると思います.が,バルブを開けたときに一気にCO2が流入するうえ,下手をすると砂糖やイースト菌までもが一緒に水槽内に入り込む可能性があり,大変危険だと思います.).さらに,暑い時期には発酵が急速に進むのに対して,寒い冬場ではほとんど発酵しません.この場合,ライトの上に置くなどして,ある程度の温度になるようにしなければなりません.結局,水槽の本数が比較的少なく,CO2添加のコストをできるたけ低く抑え,まめに面倒をみれる人にお勧めします.私もかつて使っていましたが,ずぼらな性格のため半年位で断念しました.(^^;;;

小型ボンベプッシュ式

 74gのCO2が入った小型ボンベまたは専用ボンベ(テトラなどで販売している)を使って,1日に何度かプッシュ式のレギュレータ?を押して拡散塔にCO2を充填する方式です.この場合,上の2つと違って強制添加ではないので,CO2を多く必要とする水草には向きません.74g小型ボンベの場合にはあまりコストがかかりませんが,テトラなどの専用ボンベを使う場合はかなりコストが高くなるのでお勧めしません.クリプトコリネなどの水草の場合は,この添加方式でも十分だと思います.でも,これを使うなら連続添加方式にした方が良いかもしれません.結局,取りあえずCO2添加の効果を見てみたいとか,クリプトコリネ等の比較的CO2で十分な水草を育成する人にお勧めします.クリプトコリネの仲間は,CO2が無くても成長するものがほとんどです.CO2添加を専用ボンベのこの形式で始める人が多いのが現実だと思いますが,すぐに連続添加に変更する人が多いのも事実だと思います.

小型ボンベ連続添加式

 74g小型ボンベにレギュレータと拡散器をつけた構成です.セットで購入すると1万円強になると思います.CO2添加を自動制御するには,さらに電磁弁とタイマーが必要になり,これに1万円弱程度要します.初期投資額が若干多く,ランニングコストもそれなりにかかりますが,場所をあまりとらないし,十分なCO2添加ができるので,私はこれをお勧めします.小型ボンベは1本800円程度で入手できると思いますが,これ1本で1ヶ月程度は連続添加できます.この額が多いと考えるのであれば,発酵式か大型ボンベを導入する必要があると思います.小型ボンベは,ADA社製を除いて共通です.レギュレータもADAは自社専用になっていますので,コストを考えるとADA以外の会社(JAQNO,APPなど)の物が良いと思います.ADA社の製品はデザイン的にはすぐれていると思います.人に見せる水槽,器具を目指すなら多少高くてもこれを選択するのも良いかもしれません.私は,当初ADA社のレギュレータしか知らなかったので,これを購入しましたが,小型ボンベが専用で割高だったため,一般の小型ボンベが接続できるアダプタを水草苑で購入して使っています.見かけはちょっと悪くなりますが,割安な小型ボンベを購入できるので満足しています.多くのアクアリストが様々な方式を使った結果,この方式か大型ボンベ連続添加に落ち着くようです.広い家がある人や数多くの水槽を持っている人を除いては,この方式が良いのではないかと思います.CO2を分岐する物もありますので,1つのレギュレータで複数の水槽にCO2を添加することもできます(この場合スピードコントローラと呼ばれる2000円程度の装置が,水槽の数に応じて必要になります).

電気(分解)式

 ニッソーなどから販売されています.炭素棒の様な物と水を電気的に処理してCO2を添加します.セットで1万円〜あります.私は使ったことがありませんが,かなりランニングコストがかかる上,その効果があまりないことが知られています.45cm水槽に60cm水槽用の電気式CO2添加装置を使っても十分なCO2が供給されないこともあるようです.うーん,どういう人にお勧めなんでしょう?(--;;;;

 といった感じでしょうか.各人のやり方があると思いますので,以上は私の私見です.最終的には各人のライフスタイルにあわせた方式を見つけてください.色々なご意見を掲示板に書き込んでいただければ参考になることが多いと思います.
 

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番外編


CO2リキッド
 CO2リキッドは,二酸化炭素を添加するのではなく,水中の二酸化炭素の大気中への発散を防止する効果を持たせた薬品です.私は使用したことがありませんが,それなりに効果があるという話もある一方で,効果がないという話もあるようです.私は化学的にどういう反応を誘起させてCO2の発散を防止しているのかはよく知りません.もし,詳しいことをご存じの方や使用経験のある方がいれば,掲示板や電子メールでご連絡頂ければ参考になります.

CO2関連用語・関連用品

  • レギュレータ・・・・・二酸化炭素ボンベに接続して,中の二酸化炭素を取り出す装置.減圧式とそうでないものがあるが,減圧式を使えば,電磁弁なども接続できて便利.
  • 拡散筒・・・・・二酸化炭素を貯めておき,水槽水に徐々にとけ込ませる器具.自然溶解のため,CO2を多く必要とする水草にとっては不十分なCO2濃度しか維持できない.
  • パレングラス・・・・・二酸化炭素を小さな気泡にして強制添加させるために開発されたADA社の製品.
  • CO2ストーン・・・・・二酸化炭素を小さな気泡にして強制添加させるためにエアストーンのような形状の製品.エアストーンよりは,細かい気泡が作れることが多い.
  • 添加方式・・・・・CO2の添加方式としては,自然添加と強制添加がある.もちろん,強制添加の方がより多くのCO2を添加できるが,その水槽中に魚やエビがいる場合には,添加量を加減しなければならない.
  • 電磁弁・・・・・CO2の添加を自動的に行わせるように使用する弁.タイマーに接続することで,自動的にCO2を添加できるようになる.
  • ボールバルブ・・・・・CO2の添加を調整する弁.主としてON/OFFの制御に用いる.
  • スピード・コントローラ(通称スピコン)・・・・・CO2の添加量を調整する装置.普通はボールバルブと組み合わせて使用する.
  • ブランチ・・・・・CO2の耐圧チューブを分岐させる装置.
  • 耐圧チューブ・・・・・普通のビニールチューブと違い,圧力の高いCO2をチューブの外に逃さない構造になっているチューブ.